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漸進的筋弛緩法

なかなかリラックスできない、眠れないといった経験はありませんか?

からだや心が「少し力を抜いてね」というサインを出していても、それが聞こえていないのかもしれません。そんなときは、ときどき力を抜いてホッとすることも必要です。

からだと心をリラックスさせるのに効果的だといわれているのが漸進的筋弛緩法です。

 

🍃漸進的筋弛緩法とは?

人間は力を抜こうとしても無意識に力が入ってしまい、なかなか抜けません。そこで意図的に筋肉を緊張させて(力を入れて)から抜くと、力が抜けやすく、「力が抜けたからだの状態」を体感することができます。

漸進的筋弛緩法は、これを利用して繰り返すことにより、からだと心のリラックスを獲得する方法です。

 

🍃やり方

〇基本動作

からだの各部位の筋肉に対して、力を入れて緊張させます(10秒間)

そして、力を抜いて脱力(弛緩)した状態を味わいます(1520秒間)

〇基本は全身の筋肉に対して順番にこの基本動作を行っていきますが、必ずすべての部位を行わなければならないということではありません。まずは、からだの一部分(例えば手や腕)から始めてみると良いでしょう。大事なことは、ひとつひとつの筋肉を意識しながら行っていくことです。

 

1.両手

両腕を伸ばし、親指を中に入れて包むようにして拳を握り込む(10秒間)

→手をゆっくり広げる(1520秒間)

2.両腕

力こぶを作るように腕を曲げ、脇をしめて力を入れる(10秒間)

→ストンと力を抜く(1520秒間)

3.背中

曲げた腕を外に広げて、肩甲骨を引き付ける(10秒間)

→ストンと力を抜く(1520秒間)

4.両肩

両肩を上げ、耳まで近づけるように肩に力を入れる(10秒間)

→ストンと力を抜く(1520秒間)

5.

右側に首をひねる (10秒間)   

→力を抜く(1520秒間)   左側も同様に行う。

 6.

口をすぼめ、顔全体を顔の中心に集めるように力を入れる(10秒間) 

→ポカンと口をあけるように力を抜く(1520秒間)

7.お腹

お腹に手をあて、その手を押し返すように力を入れる(10秒間)

→ストンと力を抜く(1520秒間)

8.

足を伸ばして、足全体にグーッと力を入れる(10秒間)

→ストンと力を抜く(1520秒間)

9.全身

1~8までの全身の筋肉を一度に力を入れる(10秒間)

→力をゆっくりと抜く(1520秒間)

 

《ポイント》

・力を入れているとき・抜いたときの、その部分の感覚をじっくり味わいましょう。

特に力を抜いたときの「じわ~」とした余韻や、あたたかくなる感じを体感することが大切です。

・力を入れる際は、全力ではなく6070%の力で行いましょう。

・できるだけリラックスできる環境や楽な姿勢(仰向けに寝る、椅子に腰掛けるなど)

行いましょう。

 

からだが緊張しているなと感じるときや疲れたなあと思うとき、心がモヤモヤしているときなどに、ぜひ試してみてください。

 

《引用・参考文献》

安川禎亮・吉川和代(2018).イラスト版子どものストレスに対応するこつ ―家庭・学校ですぐに使える47のストレスマネジメント.合同出版.

元住吉こころみクリニック(2019).リラクゼーション法(漸進的筋弛緩法)とは?〈https://cocoromi-cl.jp/knowledge/other/selfcare/relaxation/〉(参照2023917日)