緊張と上手く付き合おう
みなさんは、大事な試験や人前で話をするときなど、様々な場面で「緊張してしまう」と悩んでいませんか?
緊張には、自律神経のバランスがかかわっています。自律神経は大きく分けて交感神経と副交感神経の2種類があり、2つの神経がバランスを取り合うことで身体の様々なバランスが保たれています。
不安を感じると、交感神経が優位になり、筋肉が緊張して震えたり、顔が赤くなったり、心臓がドキドキしたり、汗をかいたりと、身体に反応が現れます。
また緊張を隠そうと考えることで自分に注意が向いてしまい、さらに不安が強くなり、不安・緊張の悪循環に陥ってしまうこともあります。
では、緊張した時はどうすれば良いのでしょうか。ここでは、緊張を和らげる方法を4つ紹介しています。
①呼吸法でリラックスする
ゆっくりと呼吸をする呼吸法を実施していくことで、ドキドキで高まっている交感神経を落ち着かせて、副交感神経を優位にさせます。
息を3秒で吸って、2秒止めて、7秒で吐くという方法です。
②体の緊張をほぐす
身体が固まっている状態なので、リラックスさせて緩めていくことが大事になります。
肩にギューッと力を入れ、その後力を抜き、脱力した感覚に意識を向けます。
周囲にバレないようにしたいときは、手で拳を握る→力を抜くという方法でも大丈夫です。
これは筋弛緩法と言い、緊張だけでなく怒りや抑うつといった気分の軽減にも効果的であることがわかっています(徳田,2007)。
③ドキドキしていることを公言する
緊張していることを無理に隠そうとすると、隠すために余計ドキドキしてしまうことがあります。
「私今日緊張してるんだよね」と公言することで、緊張を抑えられるかもしれません。
④目標設定を下げる
目標があまりにも高すぎると、目標がプレッシャーとなり緊張を高めてしまうことがあります。
例えば「一度も噛んではいけない」という高すぎる目標ではなく、「とりあえず人前に立てればOK」という適度な目標にするなどが挙げられます。
いかがでしたか。「緊張しているな」と感じる時は、身体をリラックスさせたり、考え方を変えてみたり、さまざまなアプローチをすることで、落ち着くことができます。
また、程よい緊張感はより良いパフォーマンスをするのに有効なこともありますので、緊張と上手く付き合っていけると良いですね。
〈引用・参考文献〉
Direct Communication(2024)緊張しない方法、ほぐす方法(direct-commu.com)(最終閲覧日2024年7月8日)
ほんだカウンセリングオフィス(2020)臨床心理士が教えるドキドキした気持ちを落ち着ける方法(honda-co.com)(最終閲覧日2024年7月8日)
サワイ健康推進課(2020)「緊張」や「あがり症」を克服する2つのトレーニング(kenko.sawai.co.jp)(最終閲覧日2024年7月8日)
徳田完二(2007)筋弛緩法における気分変化,立命館人間科学研究,13,1-7