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先延ばし癖について

皆さんは、やらなければいけないことをつい後回しにしてしまった経験はありませんか?

「あとですればいいや」と思っているうちに、あっという間に時間が過ぎてしまい、締切直前になって「あのときやっていればよかった……」と後悔したことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

今回は、物事を先延ばしにしてしまう原因について考えてみようと思います。

 

藤田・岸田(2006)の大学生の課題に対する先延ばし行動の原因についての調査によると,以下の3つの要因があるとされています。

① 興味の低さによる他事優先

「まだ時間があると思うと他のことをやってしまう」、「楽しいことの方を先にやってしまう」、「やりたくない気持ちが強い」など、課題への興味や関心の低さから他のことに意識が向き、その結果、課題を先延ばしにしてしまう傾向のことです。この考え方は、課題に取り組むことを先延ばしにしたり、約束時間に遅れたりすることに影響していることが明らかになっています。

 

② 先延ばし肯定・容認

「あせったほうが短時間で良いひらめきがおきる」、「一度先延ばしをして、間際でもなんとかできることを覚えた」、「短時間で集中して課題をやるほうが、効率が良い」といった、先延ばし行動を肯定・容認する傾向のことです。

 

③ 課題困難性の認知

「やる内容は決まっているものの、やり方に迷う」、「やる内容が定まらず、なかなか取り組むことができない」、「課題の内容が難しすぎて、すぐできない」など、課題のやり方や内容を難しく感じることによって生じる先延ばし傾向のことです。この考え方も、課題の先延ばしに影響することが示されています。

 

さらに、小野(2020)によると、学習による自己成長によって学習が習慣化している人は「興味の低さによる他事優先」をしにくく、自身のプライドや競争心によって学習しようとする人は「課題困難性の認知」が高い場合に先延ばしをしやすいことが明らかになっています。

 

このように、「先延ばし」と一口に言っても、背景となる考え方は様々です。自分が先延ばしてしまう際に、どのような考え方をすることが多いかを理解しておくことで、より効果的な対処法を見つけられるかもしれません。

 

今回は「先延ばし癖」についてお話ししました。このコラムが皆さんの生活の中でお役に立てば幸いです。

 

 

参考文献

藤田正・岸田 麻里(2006).大学生における先延ばし行動とその原因について奈良教育大学教育実践総合センター研究紀要,19,81-86.

小野洋平(2020).課題の先延ばし傾向に及ぼす学習動機の影響日本体育大学紀要, 49, 1001-1008.