日常生活において、誰かと比べたり、自分のできないところばかりに目がいってしまったりして、落ち込んでしまうことはありませんか。
そのような状況と向き合うためのひとつのヒントとなることとして「自己受容」というものがあります。
心理学の分野において、自己受容とは「ありのままの自己を受け容れること」というポジティブな自分自身に対する意識のことと定義されています(伊藤,1991)。
この自己受容には、冒頭で述べたような過去の出来事やネガティブな思考を繰り返し考え続けてしまうことと繋がりあることも日本の研究では示されており(高野・坂本・丹野,2012)、そのような状況に対処し、自分自身を大切にするためにも、自分自身を受け入れるということは重要なプロセスであると言えます。
そこで、今回は「自己受容」を高めるための方法のひとつとして『筆記開示』(足立・外島,2024)という方法を紹介したいと思います。
手順は以下の通りです。
① 落ち込んだり、失敗してしまったりなどネガティブになった出来事を、その時自分自身が感じたこと・考えたことともに詳しく書き出す
② 「この出来事を○○さん(自分自身を受け入れてくれる人)が見たら、どう評価するか?」と他者の視点で考えて書いてみる
③ 「②で思いついた他者になったつもりで、①の状況にある自分自身に対してあたたかい言葉を掛けるなら?」と想像して書いてみる
例)「仕事でミスして落ち込んだ」→○○さんだったら「頑張って取り組んだのは、すごいことだよ!」と声を掛けてくれる
このように、筆記開示という方法は、ネガティブな出来事と、それに伴うネガティブな自分自身の考え・気持ちを、自分自身を受け入れてくれる他者の視点から見てみることで、それまでの自分自身の考えや気持ち・起こった出来事について、受け入れることができるようになるという方法になります。
また、足立・外島(2024)の筆記開示の方法について、わかりやすくまとめてあるサイトが以下になります。ご興味がある方は、ご覧ください。【https://chitosepress.com/2024/10/22/5840/】
普段生活をしている中で、落ち込んだり、失敗してしまうことが多々あると思います。そのようなときに、皆さんが自分自身と向き合いながらも、自分の気持ちや身体を大切にすることを第一に過ごしていけることを願っています。
引用・参考文献
足立英彦・外島裕(2024).受容的他者の視点取得を伴う筆記開示が自己受容と精神的健康に与える影響パーソナリティ研究,33(2),109-118.
伊藤美奈子(1991).自己受容尺度作成と青年期自己受容の発達的変化 —2次元から見た自己受容発達プロセス— 発達心理学研究, 2(2), 70-77.
高野慶輔・坂本真士・丹野義彦(2012).機能的・非機能的自己注目と自己受容,自己開示パーソナリティ研究, 21(1), 12-22.
ちとせプレイス 自分を受け入れてくれる他者の視点に立って自分自身を見ると,自己肯定感が高まるのか『パーソナリティ研究』内容紹介【https://chitosepress.com/2024/10/22/5840/】

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